歯列矯正を始めたいけれど、あの銀色の装置が目立つのがどうしても気になる…メタルブラケットの審美面での悩みは、多くの方が抱える共通の懸念事項かもしれません。確かに、メタルブラケットは他の目立ちにくい装置と比較すると、口を開けたときや笑ったときにキラリと光り、矯正治療中であることが分かりやすいという特徴があります。特に思春期の方や、人前に出る機会の多い職業の方にとっては、この見た目が大きなネックとなり、治療に踏み切れない理由の一つになっていることも少なくありません。しかし、メタルブラケットの見た目に対する考え方や、少しでもそれをポジティブに捉えるための工夫もいくつかあります。まず、メタルブラケットの見た目に対する「慣れ」という側面があります。治療を開始した当初は、自分自身も周囲の人も装置に目が行きがちですが、時間が経つにつれて、意外と自分も周りも慣れてくるものです。また、近年では歯列矯正自体が以前よりも一般的になり、メタルブラケットを装着していることに対して、ネガティブな印象を持つ人は少なくなってきていると言えるでしょう。むしろ、歯の健康や美しさに対する意識の高さの表れと捉えられることもあります。それでもやはり気になるという方には、いくつかの対処法があります。一つは、カラーゴム(モジュール)を楽しむという方法です。メタルブラケットにワイヤーを固定するために使用される小さなゴムは、様々な色を選ぶことができます。単色で好きな色を選んだり、複数の色を組み合わせてカラフルにしたり、イベントに合わせて色を変えたりと、ファッション感覚で楽しむことができます。あえて目立たせることで、逆に個性としてアピールすることも可能です。また、歯科医院によっては、メタルブラケットの中でも比較的小さなものや、丸みを帯びたデザインのものなど、少しでも目立ちにくく、かつ口内炎などができにくいように工夫された種類を扱っている場合もあります。カウンセリングの際に相談してみると良いでしょう。さらに、矯正治療期間は限られています。長い人生の中で見れば、1年半から3年程度の期間は決して永遠ではありません。治療が完了すれば、美しい歯並びと自信に満ちた笑顔が手に入るという未来を想像することで、現在の見た目の悩みを乗り越えるモチベーションに繋がるかもしれません。
メタルブラケットの見た目が気になるあなたへアドバイス