自分の歯並びについて、なんとなく気にはなっているけれど、専門家に見てもらうほどなのかどうか判断に迷う、という方は少なくないかもしれません。歯並びの問題は、見た目だけでなく、虫歯や歯周病のリスク、噛み合わせの不調による顎関節への影響など、様々な健康問題にも関わってくるため、早期に気づき、適切な対応をすることが大切です。そこで今回は、ご自宅でできる簡単な歯並びのセルフチェックポイントと、歯科医に相談を考えるべきタイミングについてご紹介します。まず、鏡を使ってご自身の歯並びをじっくり観察してみましょう。正面から見て、歯がデコボコに重なり合っていたり、隙間が目立ったりしていませんか。上の前歯が下の前歯に比べて極端に前に出ていたり(出っ歯)、逆に下の前歯が上の前歯より前に出ていたり(受け口)しないでしょうか。奥歯でしっかり噛んだ時に、前歯がきちんと噛み合わず、上下の歯の間に隙間ができてしまう「開咬」も注意が必要です。次に、横顔をチェックしてみましょう。鼻の先端と顎の先端を直線で結んだEライン(エステティックライン)の内側に、上下の唇が自然に収まっているのが理想的とされています。唇がこのラインよりも大きく前に出ている場合は、口元の突出感が考えられます。また、噛み合わせについても意識してみてください。食事の際に特定の歯ばかりで噛んでいたり、食べ物が噛み切りにくかったり、顎に疲れを感じやすかったりするなどの自覚症状はありませんか。口を大きく開け閉めする際に、顎の関節からカクカクと音がしたり、痛みを感じたりする場合も、噛み合わせの不調和が原因の一つかもしれません。お子さんの歯並びに関しては、保護者の方の観察が特に重要です。乳歯の時期でも、歯と歯の間に全く隙間がなかったり、逆に極端な隙間があったり、受け口の傾向が見られたりする場合は、一度専門医に相談することをおすすめします。永久歯が生え始める6歳頃からは、前歯の生え方や顎の成長バランスなどを定期的にチェックしてもらうと良いでしょう。指しゃぶりや舌を突き出す癖、口呼吸などが長期間続いている場合も、歯並びに影響を与える可能性があるため注意が必要です。
簡単セルフチェック歯並び相談のタイミング