歯列矯正中のタブーと知りつつも、誘惑に負けてうっかりカレーを食べてしまった。そんな時、絶望してただ落ち込むのではなく、被害を最小限に食い止めるためにできることがいくつかあります。もしあなたがカレーの罠にはまってしまったら、この緊急対処マニュアルを思い出してください。まず、最も重要なのは「直後」の行動です。カレーを食べ終えたら、可能な限り早く、そして徹底的に歯を磨きましょう。できれば5分以内が理想です。これにより、装置のゴムだけでなく、歯の表面やブラケットと歯の隙間に残ったカレーの色素を洗い流し、これ以上の着色を防ぎます。歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやタフトブラシも駆使して、ブラケットの周りを念入りに清掃してください。ただし、残念ながら一度ゴムに吸着してしまったクルクミンの色素を、歯磨きだけで完全に落とし切ることはほぼ不可能です。しかし、何もしないよりは格段にましです。次に、着色してしまったゴムについてですが、これはもう「次回の調整日まで待つ」しかありません。着色したゴムは、調整日に歯科医師や歯科衛生士が新しいものに交換してくれます。その瞬間、まるで魔法のように元のクリアな状態に戻るので、それまでの辛抱です。無理に自分でゴムを外そうとしたり、漂白剤などを使おうとしたりするのは、装置の破損や口内を傷つける原因になるため、絶対にやめてください。では、歯自体への影響はどうでしょうか。幸いなことに、健康な歯のエナメル質は非常に硬く、カレーの色素が内部まで浸透して歯そのものを黄ばませることは稀です。装置周りが黄色くなることで歯が黄ばんで見える錯覚はありますが、装置を外せば元の歯の色に戻ることがほとんどです。うっかりカレーを食べてしまった罪悪感は大きいかもしれませんが、パニックになる必要はありません。「すぐに磨く、そして調整日まで耐える」。これが、万が一の事態に陥った際の、唯一かつ最善の対処法なのです。
矯正中にカレーを食べてしまった時の緊急対処マニュアル